The one there

 見えるだろうか?
 霞んだ景色の中で、僅かに輝くスターダスト・・
 見ようとしなければ見えないもの
 まるで夢に出てくる蜃気楼のように・・
 

2010年2月7日日曜日

Person who knows the truth

『それと恐れ入りますが、新見有里子様、人質を代表し15階セキュリティセンターまでおいで下さいますようご協力のほどよろしくお願い致します。』
モニターの犯人がこう言います。
相変わらず丁寧な口調ですが、気になるのは「様」を付けて呼んでいることと「人質代表」の言葉です。
これは犯人が彼女を特別扱いしている証拠です。
普通彼女を人質代表として捕まえるつもりであるなら、そういう呼び出し方をするでしょうか?
何故銃で脅している状態の時に、直接捕まえなかったんでしょうか?
こんな状況で呼び出しに素直に応じるはずがありませんよね。
ヒントは「5階」に着いた時点で呼び出ししていることにあります。
つまり「誤解」し始めた状況で呼び出すということは、「人質代表」も「誤解」であることになります。

「新見有里子」はそこから逃げ出してしまいますが、松本くん演じる「後藤望」もその後を追います。
それは「5階(誤解)」から抜け出ることであり、この2人が真相を知っているという意味になります。

場面は変わって、清掃中の「益子悟」もこの異常事態を知り、別の場所にいた「飯尾晴夫」と合流します。
この時「飯尾」は廊下にいたはずが、何故か扉の中にいます。
『たまたま中に居たもんですから、逸れずに済みました。』
「中に居る」というのは、「誤解」を容認しているということでしょう。
つまり、白を切っているということです。
それは生活のためです。
「飯尾晴夫」は「飯をセーフ」と読め、生活を維持するという意味です。
人の良さそうなおじさんですが、そういう人を追い込んだのはいったい誰なんでしょうか?

ここで気になる場面があります。
この切り取ったシーンのドアに大きく「SIDENT LOOR」と書かれてあります。


これは「SIDE(~側)N(neuter中性)T(testament証言) LOO(トイレ)R(rook騙す)」と読み解きます。
「neuter」はラテン語でどちらでもないものを指します。
つまりこの場面は「トイレ(私)」側でも騙す側のどちらでもないという「飯尾」の証言を意味しています。


その頃、「新見有里子」は非常階段から逃げようとします。
それを追って「後藤」が彼女を捕まえようとしますが、彼女は逆に『大人しく出てけば助かるって保障はあんの?』と詰め寄ります。
この「出て行く」というのは、皆の前に自分を晒すという意味だと思います。
「人質代表」として出て行っても、いつかボロが出ると思っているんじゃないでしょうか?
だから、人目の無いところを通って、策を講じようとしているようです。

『あいつらの言いなりにはならない。私は私のやりたいようにやるからほっといて。』
この場面で、画面に妙な色が付いているのに気づきます。
何故こんな風にしたんでしょうか?
「色を作(な)す」という言葉があります。
これは怒りのために顔色を変えるという意味です。
「後藤」は逃げようとする彼女に対して、「新見有里子」は自分を捕まえようとする彼に対してそれぞれ怒っているんでしょう。
最後に「後藤」が『カッコイイ・・』と言います。
これは「格好だけ良い」の意味です。
実はこの場面、演じている人たちは別の意味だと思っていたんじゃないでしょうか?
格好だけはその思っていた人物のキャラに似ていますが、本当はこの事態を招いた人物がそれを真似していただけだったのだと思います。

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